立秋の時期に送る挨拶状である残暑見舞いですが、いつ送ればよいのか、暑中見舞いやお中元とどのように違うのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、残暑見舞いを送る時期やマナーを解説します。すぐに使える例文や、あわせて贈るギフトの選び方なども紹介するので参考にしてみてください。
残暑見舞いは、8月7日以降から8月末までに送るのが一般的とされています。
二十四節気の立秋が過ぎてからハガキを出すという習わしがあり、立秋は8月7日となることが多いでしょう。2024年の立秋は8月7日(水)に始まり、8月22日(木)まで続きます。
一方で、いつまでに出すかについての明確な決まりはありません。時期については「処暑(8月23日頃)まで」「8月末まで」「白露(9月7日頃)まで」という3つの考え方があるためです。
ただし、9月初旬は暑さが残るものの、現代においては秋の始まりであると考える方も多いでしょう。よって、8月末までに送ることが無難とされています。
残暑見舞いの他にも、夏の挨拶として暑中見舞いやお中元などがあります。それぞれの違いを把握し、時期に適した挨拶状を送りましょう。
残暑見舞いは、暦のうえでは秋でも暑さが残る時期に送るものです。対して暑中見舞いは、最も暑い時期に送ります。
暑中見舞いとは、梅雨明け後から立秋の前日までに送る季節の挨拶状のことです。暑中は、二十四節気の小暑から大暑の期間を指します。
2024年の小暑は7月6日(土)〜7月21日(日)、大暑は7月22日(月)〜8月6日(火)であるため、1カ月のうちに送る必要があるでしょう。
暑中見舞いは残暑見舞いよりも前の時期に送るので、暑中見舞いのお返事として残暑見舞いを送る方もいます。
暑中見舞いの発送を検討している方は、文例や書くときのポイントをまとめた次の記事も参考にしてみましょう。
残暑見舞いは、暑さが残る時期に相手の体調を気遣って送る挨拶状です。一方、お中元は年始から夏までの感謝の気持ちを表すために、主に目上の方に贈るギフトを指します。
残暑見舞いとは異なり、お中元を贈る時期は地域により異なるので注意しましょう。
地域 | 時期 | 2024年の場合 |
---|---|---|
関東地方 | 7月1日~15日 | 7月1日~15日 |
関西地方 | 7月15日~8月15日 | 7月15日~8月15日 |
九州地方 | 8月1日~8月15日 | 8月1日~8月15日 |
沖縄 | 旧暦の7月13日〜15日 | 8月16日〜8月18日 |
ただし、関東の習慣が広まり、全国的にお中元の時期が早まっている傾向にあります。贈る時期に迷う場合は、相手先の習慣を確認しましょう。
お中元をいただいたら、まずはお礼状を送りましょう。お礼状は品物が届いてすぐに送るのが理想的で、遅くても3日以内を目安に送ることが望ましいとされています。
お中元のお返しは、お中元の時期のうちに贈るとよいでしょう。タイミングを逃してしまったら、残暑見舞いとしてお返ししても問題ありません。残暑見舞いは二十四節気の立秋以降、2024年は8月7日(水)〜8月22日(木)なので、時間に余裕を持ってお返しを用意できます。
残暑見舞いは、冒頭の挨拶・本文(前文・主文・末文)・日付で構成されています。
それぞれにルールがあるので、基本的な書き方を把握しておきましょう。
次から詳しく説明します。
残暑見舞いの書き出しは、「残暑お見舞い申し上げます」と冒頭の挨拶から始めることが基本です。目上の方に宛てる場合は「残暑お伺い申し上げます」と書き、敬意を表しましょう。
他にも「晩夏のお伺いを申し上げます」「立秋のお伺いを申し上げます」などの挨拶でもよいとされています。真夏のような暑い日が続くものの、初秋を意識する挨拶文に仕上がります。
書き出しは本文よりも大きめに書くと、挨拶の目的がわかりやすく美しく見えます。冒頭に関しては、文末に句点「。」をつける必要はありません。
本文は、前文・主文を書いたのちに末文を書く構成が基本です。
前文は秋の始まりを意識した時候の挨拶、主文は相手の健康を気遣う言葉や自分の近況などを書きます。ただし、時候の挨拶は省略しても構いません。
話題の順番は相手が先で、自分に関する話題はあとにしましょう。「こちらは元気ですが、〇〇様はいかがですか」と書くのは、相手を立てていない形になるため避けるようにします。
結婚を報告する場合は「おかげさまで私達は新たな人生をスタートさせました」と近況を伝えましょう。
お中元のお礼を兼ねるなら「先日は結構なお品をくださいまして、誠にありがとうございました」と書くと、お礼の気持ちが一層伝わります。
末文は結びとして「まだ暑い日が続きますが、どうぞご自愛くださいませ」など、相手の健康を気遣う言葉を書きましょう。
結びは日付として「令和〇年 晩夏」と書きます。正確な日付は記載しません。
他にも、「立秋」「葉月」などの言葉も使用できます。「八月」と記載する方法もありますが、暦の言葉を用いて情緒を表現するとよいとされています。
冒頭の挨拶 | 本文 | 日付 |
---|---|---|
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|
残暑見舞いで用いるのは、夏の終わりや秋の訪れを感じる言葉です。
「晩夏」「立秋」「秋暑」「残炎」などの表現や、「夏のお疲れが出る頃」「日中の厳しい暑さも今しばらく」などの言葉を用いましょう。
季節の言葉を用いる際は、暑中見舞いと混同しないよう注意が必要です。「盛夏」「向暑」「梅雨が明け」「蝉の声が賑やか」などの表現は、残暑見舞いには違和感があるので使わないように気をつけましょう。
残暑見舞いのポイントがわかったところで、すぐに使える文例をチェックしましょう。ここからは、残暑見舞いを送る側の文例を紹介します。
残暑お伺い申し上げます
晩夏の候、いかがお過ごしでしょうか。
日頃はひとかたならぬお引き立てにあずかり厚く御礼申し上げます。
朝夕はいくぶんしのぎやすくなったとはいえ、
日中はいまだ厳しい暑さが続いております。
ご健康にご留意されますようお願いいたします。
残暑お伺い申し上げます
初秋の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
日頃は何かとお世話になり、誠にありがたく存じております。
十分な休暇のおかげで、家族孝行ができました。
心より感謝申し上げます。
休み明けから一層仕事に邁進いたしますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
もう少し暑さが続くようでございます。
時節柄、どうかご自愛ください。
残暑お見舞い申し上げます
夏も盛りを過ぎましたが暑さはいまだ衰えを見せません。
お変わりございませんでしょうか。
私どもは相変わらず元気に過ごしております。
連日の残炎もあと一息といったところです。
どうぞご自愛のうえ、お過ごしくださいませ。
残暑お見舞い申し上げます
立秋を過ぎてもなお暑い日が続いておりますが、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
こちらはまだ残暑厳しい毎日ですが、家族全員夏バテもせず、元気に暮らしております。
朝晩の風に、秋の気配が感じられるようになりました。
夏のお疲れが出るころですので、どうぞお身体にはお気をつけて健やかにお過ごしくださいますようお祈り申し上げます。
残暑お見舞い申し上げます
ようやく夏も盛りを過ぎましたが、お元気ですか。
我が家の向日葵も、そろそろ夏の終わりを予感しているようです。
朝晩はいくぶん涼しくなってきましたね。
秋風が吹く頃、お食事にでも行きましょう。
お互い体調に気をつけて、元気で会いましょう。
残暑お見舞い申し上げます
今年もまだ暑い日が続いておりますが、お元気でいらっしゃいますか。
私は体を休めるため、涼しい◯◯へ旅に出かけるところです。
よろしければ、来年の夏にでもご一緒していただけますと嬉しいです。
一層楽しい時間となり、お互い元気に夏を乗り切ることができるのではと想像しております。
健康にはお気をつけて、残りの夏をお楽しみください。
残暑見舞いをいただいたら、返事を送ることがマナーとされています。特に目上の方からいただいた場合は、お礼の言葉とお返しを忘れないようにしましょう。
ここでは、残暑見舞いの返事の文例を紹介します。
残暑お伺い申し上げます
例年にない冷夏となりましたが、ご清祥のこととお喜び申し上げます。
お忙しい中、お見舞状を頂戴し、大変恐縮いたしております。
いつも公私ともにお心遣いをいただき厚くお礼を申し上げます。
お陰様で、夏風邪を引くこともなく充実した夏を過ごすことができました。
季節の変わり目でございます。
皆さまのご健康をお祈り申し上げます。
残暑お伺い申し上げます
ご丁寧に残暑お見舞いをいただきまして、ありがとうございます。
ご家族お揃いで避暑地にて楽しいお時間を過ごされているご様子に、私までも嬉しい気持ちになりました。
当方も、元気に夏祭りや花火大会など夏の行事を存分に楽しんでおります。
新涼を感じるようになりました。
なお一層の自愛の程お祈り申し上げます。
残暑お見舞い申し上げます
木陰に入ればいくぶん秋の気配が感じられるようになりましたが、お変わりございませんでしょうか。
先日は暑中見舞いを頂戴しましてありがとうございます。
お健やかにお過ごしのご様子、何よりとお喜び申し上げます。
私どもは相変わらず元気に過ごしておりますので、ご安心ください。
そろそろ夏の疲れが出てくる頃かと存じます。
ご家族の皆様には、お健やかに過ごされますようお祈り申し上げます。
残暑お見舞い申し上げます
ご丁寧に残暑見舞いのお葉書をいただき、ありがとうございます。
今年は特別な暑さで草木もしおれるほどですが、皆様におかれましてはお元気のご様子、何よりと存じます。
私どももしおれないよう、避暑がてら田舎へ行くなどして無事に過ごしておりますので、ご安心くださいませ。
ニュースでは相変わらず記録更新の暑さを伝えています。
時節柄、ご自愛ください。
残暑見舞いはハガキや手紙だけでも問題ありません。しかし、お中元のお礼を兼ねる際や、日頃お世話になっている方にはギフトを添えると喜ばれるでしょう。
ここでは、残暑見舞いのギフトを贈る際のマナーを解説します。
残暑見舞いの贈り物の相場は、3,000〜5,000円程度です。高額すぎると相手にお返しの負担をかけてしまうため、相場の範囲内で選びましょう。
ただし、特にお世話になった方へは5,000〜10,000円ほどの品物を選んでも問題ありません。価格はあくまで参考程度に捉え、相手が好みそうな品物を選ぶことに重点を置きましょう。
残暑見舞いの贈り物には、のし紙をかけることが一般的とされています。のし紙をかけることで、改まった贈り物であることを示すことができるでしょう。
のし紙・掛け紙の上部に入れる表書きには「残暑御見舞」と入れます。目上の方に贈るなら「残暑御伺い」と入れることが一般的です。
残暑見舞いは、いただいたお中元や暑中見舞いへのお礼をするのによいタイミングです。暑さが続くこの時期に、夏の疲れを癒す品物を贈ると喜ばれるでしょう。
贈り物・カタログギフト専門店「antina gift studio(アンティナギフトスタジオ)」では、残暑見舞いとして次の5つをおすすめします。
それぞれの特徴やおすすめ商品を紹介します。
現代において贈り物の定番であるカタログギフトは、幅広い年代の方におすすめの品物です。受け取った方は掲載されている品物の中から欲しいものを選ぶことができます。
「ベストコレクション <Dahlia(ダリア)>」はグルメや厳選されたインテリアなど、厳しい残暑の時期に自宅で快適に過ごすための商品を多数揃えています。
食にこだわりのある方には、全国津々浦々の伝統的な味や料理好きを唸らせる秀逸な食の道具を掲載している「dancyu(ダンチュウ) グルメギフトカタログ <CA>」がおすすめです。
全国各地の選りすぐりの食材や郷土料理を集めた「日本のおいしい食べ物 <蓮(はす)>」は、流行にとらわれない普遍的なおいしさを味わえます。
夏の疲れが出る時期には、栄養価の高いグルメを贈るのもおすすめです。夏バテ気味でも食べられるような、さっぱりした口当たりのものもよいでしょう。
「スープストックトーキョー / レトルトカレー6個詰合せ」は、さまざまな種類のカレーを温めるだけで手軽に味わえます。常温保存が可能なため、冷蔵庫のスペースを取らずに保管できます。
レモンやハーブの味わいが爽やかな「Norte Carta / いぶりがっことチーズオイル漬・ごろッとうまみチーズオイル漬 4種ギフトセット」は、お酒を好む方に特におすすめです。
素材にこだわり抜いて作り上げられた「田嶋ハム工房 / こだわりハム・ソーセージ詰合せ」は、スモークの芳香とブラックペッパーが食欲を誘うでしょう。
好みが分かれにくいお菓子も、幅広い世代の方に喜ばれる品物です。辛い暑さを乗り切るために、優しい甘さのお菓子を選びましょう。
「東京・たまよせ / tamayose詰合せ」は、オクラ・ニンジン・カボチャの色鮮やかな野菜チップスやあられとどら焼きの詰め合わせです。どら焼きはお茶のお供として、あられはお酒のお供として楽しめます。
色とりどりのカヌレが食べやすいサイズに焼き上げられた「銀座京橋 レ ロジェ エギュスキロール / 銀座ミニカヌレ」はカジュアルなギフトはもちろん、フォーマルなギフトとして贈れるため、目上の方への贈り物にも適しています。
強い甘味が苦手な方には「KOMETE / 玄米のディップせんべい&さしすせそ玄米せんべい」が喜ばれるでしょう。おせんべいとディップソースの組み合わせは、新たな発見も得られます。
涼しげなドリンクは、暑さの残る時期を乗り越えるのにおすすめの贈り物です。基本的に常温保存が可能で飲む前に冷やせばよいので、保管場所も取りません。
残暑見舞いには、爽快感を得られるジュースが喜ばれやすいでしょう。「Why Juice? / Fruits SODA 6本SET」は微炭酸で甘さを抑えたスッキリとした味わいが魅力です。
100%りんごで作られた「〈長野・入江フルーツ農場〉 すりおろし顆粒入りんごジュース」は、サンふじとシナノゴールドの2種の違いを飲み比べできます。
同じく飲み比べができる「小南農園 / 実りの収穫4種の柑橘ジュース飲み比べセット」は、夏にふさわしい爽やかな柑橘ジュースです。サラリとした飲み口で、芳醇な香りを満喫できます。
夏の定番といえばビールといわれていることもあり、お酒のギフトは残暑見舞いに喜ばれやすい品物です。
冷やして楽しめるお酒は、涼を得られて暑い季節を乗り越えるのに一役買ってくれるでしょう。
いつもと一味違うビールを楽しんでもらうなら「ベアレン醸造所 / 2種 8本ギフトセット」がおすすめです。ドイツから取り寄せた設備で作られており、異なる口当たりの2種のクラフトビールを楽しめます。
ビールが苦手な方には、夏らしい鮮やかな色合いの「都農ワイン / キャンベルアーリーSweetロゼ&スパークリングワインギフトセット(ワインポアラー付き)」がよいでしょう。もぎたての苺や桃、メロン、リンゴのような爽やかな味わいで、バランスのよい果実味と酸味が魅力です。
良質の地下水と南部杜氏の伝統が醸す「岩手・福来 / 大吟醸 福来」は、華やかかつ上品な味わいを楽しめる日本酒で、目上の方にも喜ばれるでしょう。
残暑見舞いは、立秋から8月末までを目安に送る季節の挨拶状です。冒頭・本文・日付で構成し、季節の移ろいを感じる表現を用いつつ相手の健康を気遣いましょう。
ハガキや手紙で言葉を伝えるだけでも相手との関係性を深められますが、日頃の感謝の気持ちをギフトに込めることもおすすめです。お中元の時期を過ぎたギフトや、お返しを贈るタイミングとしても適しています。
どのようなギフトを贈るかお悩みの方は、antina gift studioのご利用がおすすめです。残暑見舞いにぴったりなカタログギフトや贈り物を多数取り揃えていることはもちろん、ラッピングやのし紙も無料でご利用できます。
ギフト選びにお困りの際はギフトアドバイザーがお手伝いいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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