1年の感謝を込めて贈るお歳暮ですが、受け取った際にお返しが必要かどうか悩む方もいることでしょう。お歳暮はお祝いの品とは異なるため、基本的にお返しをする必要はありません。ただし、お返しをしても問題はありません。
そこで今回は、お歳暮のお返しに関するマナーや書き方、お礼状の文面について、わかりやすく解説します。
お歳暮を受け取った際は、お返しをする必要はありません。なぜなら、お世話になった方に日頃の感謝を込めて贈るものだからです。不用意にお返しをすると、かえって贈り主に「気を遣わせてしまったかもしれない」と思わせてしまう可能性があるでしょう。
お返しを贈る必要はありませんが、お礼の言葉は伝えましょう。贈り主はお歳暮が無事に届いたかどうかを気にかけていることが多いものです。受け取った報告と感謝の気持ちを伝えるために、お礼状を送りましょう。
お歳暮を受け取ったままでは気が引けるようであれば、お返しをしても問題はありません。ただし、お返しの金額には注意が必要です。お返しをする際は、受け取った商品の半額から同額程度の品物を選びましょう。高価な商品を贈ってしまうと、相手に気を遣わせてしまいます。
また、相手が贈ってくれた商品と同じ種類の商品を選ぶことも避けたほうが無難です。もしビールをもらったなら洋菓子やコーヒー、フルーツならお肉や和菓子といったように、相手の好みに合わせつつ異なる種類の商品を選びましょう。
お歳暮のお返しをするのであれば、年明けに「お年賀」として贈りましょう。お年賀を贈る時期は「松の内」といわれており、東日本では1月1日から7日まで、西日本では1月1日から15日までとされています。
ただし、年末年始は忙しく過ごす方が多いため、落ち着いてから「寒中見舞い」としてお返しする場合もあります。1月8日から2月3日の立春前であれば、寒中見舞いとして贈っても問題ありません。
なお、年末年始は帰省や旅行で自宅を不在にする方も少なくありません。贈り先が法人の場合、冬季休業で受け取れないこともあるため、配送日には注意しましょう。
お歳暮のお返しにはのしが必要です。のしに添える挨拶は、お返しする時期に合わせて選びます。
年内であれば「お歳暮」、年が明けて1月1日から松の内に届くように贈る場合は「御年賀」、松の内以降立春までは「寒中御見舞」とします。目上の方に寒中御見舞を贈る場合は「寒中御伺」とすると、さらに丁寧な印象を与えることができるでしょう。
のし紙は慶事用の「蝶結び」の水引が書かれたものを利用します。ただし、自分もしくは贈る相手が喪中の場合、水引なしの掛け紙や短冊熨斗を選び、四十九日が過ぎるまでは贈らない配慮も大切です。
お礼状は感謝の気持ちを文章で伝えるためのものです。基本的な書き方とマナーを理解しておけば、スムーズに書くことができるでしょう。
ここでは、お礼状の構成や表現など、すぐに役立つ内容を紹介します。
お礼状を書く場合の構成は、一般的に次の通りです。
頭語は「拝啓」「拝呈」などを使うことが一般的ですが、目上の方に送る場合は「謹啓」「謹呈」などもよいでしょう。贈る相手との関係性から選びましょう。
次に、季節や時候に合わせた挨拶の言葉を記載します。日常会話における「最近、寒くなってきましたね」といった挨拶をイメージするとわかりやすいでしょう。「師走に入り日に日に寒さが増していますがお元気でお過ごしでしょうか」のように、挨拶のあとに安否を確認する内容を入れるとスマートです。
挨拶の言葉を入れたら、受け取ったお歳暮に対する感謝の気持ちを述べます。「ありがとうございます」だけではなく、贈られた商品の感想や家族の反応など、具体的な内容を交えながらお礼の言葉を書くと、より相手に嬉しい気持ちが伝わります。
お歳暮を贈る時期は、年末年始が近づき慌ただしくなる頃です。気温も低く、体調を崩しやすい時期でもあるため、健康を気遣う言葉を添えましょう。
最後に「敬具」「拝具」などの結びの言葉を記載し、お礼状を締めくくります。ここでは、頭語と対になっている結語を選びます。
親しい間柄の方へのお礼状の場合は、多少砕けた表現でも問題ありません。ただし、改めてお礼状を出す以上、少し丁寧な表現を心がけるようにしましょう。
例えば以下のような、お歳暮をいただいたことへの感謝の気持ちを表現する文例を参考に書いてみましょう。
お礼状は、句読点を使わずに書きます。これは「句読点を使う=縁の終わりを意味する」といった説によるものです。高齢の方などマナーを重んじる人へのお礼状は、特に句読点を使わないことを意識して書くようにしましょう。
ただし、不自然に言葉が連続しているような文章は好ましくありません。句読点の代わりに改行やスペースを使用し、相手が読みやすくなるよう配慮しましょう。
お歳暮を受け取ったら、その日のうちにお礼状の準備に取り掛かりましょう。遅くともお歳暮を受け取った日から3日以内に出します。
事情によりお礼状を出すことが遅れてしまった場合は、お詫びの言葉を添えましょう。遅れた言い訳ではなく、素直に謝罪の気持ちを述べることが大切です。
なお、年賀状に「先日はお歳暮をありがとうございました」などと書くことはマナー違反です。お歳暮のお礼はお礼状として、新年の挨拶は年賀状として、別々に送るようにしましょう。
お礼状は、縦書き・封書の組み合わせが一般的に丁寧な形式とされています。目上の方やビジネスの相手に送る場合は、縦書きの封書を使用しましょう。印刷でも問題ありませんが、心を込めて手書きで書くと、より相手に喜ばれることでしょう。
一方、友人など親しい間柄に送るお礼状は、ハガキやメールなどカジュアルな形でも問題ありません。送る相手との関係性に合わせて送り方を選びましょう。
ここからは、プライベートにおけるお歳暮へのお礼状文例と、ビジネス関係におけるお歳暮へのお礼状文例に大きく分けて紹介します。
まずは、プライベートでの目上の方に当たる、親戚や義両親へ向けたお礼状の文例を2パターン紹介します。
拝啓
師走に入り 〇〇様におかれましてはご壮健にてお過ごしのことと存じます
さて この度は心のこもったお歳暮の品を頂戴しありがとうございました
きめ細やかなお心配り 心より感謝申し上げます
寒さ厳しい折 〇〇様もご家族様もくれぐれもご自愛いただきますようお祈り申し上げます
略儀ながら 書中にてお礼申し上げます
敬具
謹啓
寒冷のみぎり 〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます
この度はお心のこもったお品を頂き 誠にありがとうございました
丁寧なお心くばり 恐縮に存じます
今後もしばらく厳しい寒さが続くようです
ご自愛のうえ 皆様が幸多き年を迎えられますようお祈りいたします
略儀ながら 書中をもちましてお礼申し上げます
謹言
次に、ビジネス関係での目上の方に当たる、取引先や上司へ向けたお礼状の文例を2パターン紹介します。
拝啓
歳末の候 貴社におかれましては 益々ご清栄のこととお慶び申し上げます
さて この度は大変結構なお品を頂戴しまして誠にありがとうございました
来る年も皆様のご期待に添えますよう全力をあげて努力してまいります
今後とも変わらぬご高配を賜りますよう 何卒よろしくお願いいたします
略儀ながら 書中をもちまして御礼申し上げます
敬具
謹啓
孟冬の候 貴社におかれましては一層ご隆盛のこととお慶び申し上げます
さて 本日ご丁重なお歳暮の品をありがたく拝受いたしました
このような心遣いをいただき恐縮に存じます
今年一年 格別のご厚誼を賜り厚く感謝申し上げます
今後とも ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます
敬白
最後に、友人や知り合いへ向けたお礼状の文例を2パターン紹介します。
拝啓
師走に入り 今年も残すところあとわずかとなってまいりました
△△さんは いかがお過ごしでしょうか
先日はお心のこもった品をいただき ありがとうございました
家族全員でおいしくいただきました
寒さはまだまだ続くようですから皆様どうぞご自愛くださいね
取り急ぎ お歳暮のお礼まで
敬具
前略
今年もあとわずかとなりました
〇〇さんもお元気そうで何よりです
この度はお歳暮の品を送っていただきありがとうございました
いつも細やかなお心遣いには感謝するばかりです
年末も迫りご多忙のことと思いますが お体に気を付けてお過ごしください
まずはお礼まで
草々
お歳暮のお返しは、いただいた商品の半額から同額の商品を贈ることがマナーです。
ここでは、贈り物・カタログギフト専門店「antina gift studio(アンティナギフトスタジオ)」より、3,000円未満、3,000〜5,000円程度、5,000〜10,000円程度と3つの価格帯に分けて、お歳暮のお返しにおすすめな商品を紹介します。
3,000円未満のお歳暮のお返しには、和菓子や洋菓子、プリンなどのスイーツ、醤油、胡麻油といった調味料セット、コーヒーや紅茶などのドリンク類があります。少量の商品も多いため、相手に負担を感じさせることなく受け取ってもらえるでしょう。
また、乾麺やジュース、レトルトカレー、缶詰など、賞味期限が長い商品もおすすめです。
お中元・お歳暮のカタログギフト/贈り物(〜3,000円)はこちらお歳暮のお返しが3,000〜5,000円程度の場合、選択肢の幅が広がるため、少し贅沢な商品を選ぶ方法もよいでしょう。お酒好きな方にはビールや日本酒、ワインなど、普段よく飲むジャンルからこだわりの商品を選ぶのもおすすめです。他にも、からすみやジャーキーなどのおつまみセットも喜ばれるでしょう。
料理が好きな方には調味料も喜ばれます。みりんや醤油、油など、日常的に使うものだからこそ喜んでもらいやすいでしょう。
タルトやショコラ、クッキーなど、見た目にも美しくおいしく味わえる商品も予算内で選べます。果物が好きな方には、こだわりのフルーツや野菜を使ったゼリーもおすすめです。
お中元・お歳暮のカタログギフト/贈り物(3,000〜5,000円)はこちらお歳暮のお返しが5,000〜10,000円の場合、より贅沢な商品を贈ることもできます。高級和牛や魚介類など、普段購入しているものよりもワンランク上のものを味わってもらえるでしょう。
予算額が増える分、「本当に相手に喜んでもらえるものを贈りたい」と考える方も多いでしょう。そうした場合は、予算額に応じて選べるカタログギフトがおすすめです。
例えば、グルメ商品に特化したカタログギフトであれば、相手が好きな食べものを注文することができます。
お中元・お歳暮のカタログギフト/贈り物(5,000〜8,000円)はこちら お中元・お歳暮のカタログギフト/贈り物(8,000〜10,000円)はこちら グルメ・お酒のカタログギフトはこちらここからは子どもがいる世帯、夫婦世帯、独身世帯、取引先別に、お歳暮のお返しにおすすめの贈り物を紹介します。
子どもがいる世帯へのお歳暮のお返しは、子どもが好むアイスクリームやホームパーティなどに使える洋菓子がおすすめです。例えば、「栃木・千本松牧場 / 牧場直送のこだわりアイスクリーム詰合せ 9個」は、コクと香りが際立つこだわりの逸品です。
「ゴディバ / ラングドシャクッキー アソートメント(30枚)」は、世界で愛されるゴディバブランドの商品です。軽やかなラングドシャ生地でチョコレートをサンドしており、個包装のため風味が長持ちします。
また、麺類も贈り物として喜ばれる商品です。華やかな「池利 / 手延べ三輪そうめん 色撫子15束入り(木箱入り)」は、木箱入りで特別感があります。
夫婦世帯へのお歳暮のお返しは、加工品など手軽に食べられる商品が人気です。上富良野産の豚肉にこだわった「プリマハム / ふらのハム・ウインナーギフト」や、ごはんに混ぜるだけでピラフや炊き込みごはんが楽しめる「鮮冷 / まぜるだけご飯 たっぷり三陸漁師めし 5本」は簡単な調理で本格的な味を堪能できるため、おすすめです。
食べるスープ専門店が新鮮な素材にこだわり、一つひとつ丁寧に作り上げた「スープストックトーキョー / 人気スープ(6種6パック)とパンのセット」は、作り立てそのものの味を楽しめる品です。冷凍保存商品のため、食べたいときに食べたい分だけ味わえる点も喜ばれそうです。
独身世帯へのお歳暮のお返しは、調理の手間がかからず気軽に食べられるものが好まれるでしょう。 出来立ての美味しさそのまま冷凍でお届けし、電子レンジ・オーブントースターで温めてお召し上がりいただける「代官山カレーパン」や、低温で48時間もの間、熟成乾燥させたこだわり麺とスープがセットになった「福山製麺所 / 「旨麺」 8食」がおすすめです。
甘いものがお好きな方には、濃厚な卵とこくのあるジャージー牛のミルクという素材を堪能していただける「資生堂パーラー / カスタードプリン 6個入」も人気です。三温糖の柔らかな甘みとカラメルソースのほろ苦さを加え、とろけるようになめらかな食感に仕上げました。
取引先に贈るお歳暮のお返しには、社員に配ることを考えて個包装・常温保存の食べ物を選ぶとよいでしょう。フルーツの果汁と果肉が贅沢に使われた1粒ゼリーが楽しめる、「彩果の宝石 / フルーツゼリーコレクション28種82個」や、果物の果汁を練り込み焼き上げられた、「銀座千疋屋 / 銀座フルーツクーヘン 16個入り」は多くの方に喜ばれるお菓子です。
目新しい商品を贈りたいと考えている方には、「KOMETE / 玄米のディップせんべい&さしすせそ玄米せんべい」がおすすめです。素焼きのせんべいにディップソースを付けて食べるもので、おやつはもちろん、おつまみとしても楽しめます。
お歳暮のお返しは、必ずしも必要ではありません。しかし、受け取った連絡と感謝の気持ちを込めて、お礼状を3日以内に送るのがマナーです。また、お歳暮のお返しを贈りたい場合は、受け取った商品の半額から同額を目安に選びましょう。
お歳暮のお返しに何を選んだらよいかお悩みの方は、ぜひantina gift studioをご利用ください。贈り物専門店としての品揃えと商品セレクトにより、贈る相手に喜ばれる贈り物ができます。
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