春分の日・秋分の日を中心に行われるお彼岸。お供えを行う習慣があるとは聞いたことがあるものの、具体的にいつお供えすればよいのかわからない方は多いでしょう。
今回は、お彼岸のお供えはいつ行うべきか、そして何をお供えすればよいのかについて解説します。また、お盆との違いや他家にお供え物を贈る際のマナーについても紹介するので、お彼岸に向けて確認しておきましょう。
お彼岸のお供え物にぴったりなカタログギフト・贈り物はこちらお彼岸の期間は1週間ほど続くので、いつお供えをすればよいのか迷う方は多いでしょう。まずはお彼岸に関する基礎知識をもとに、お供えのタイミングを解説します。
お彼岸は春と秋に1回ずつ、年に2回あります。春分の日と秋分の日のそれぞれ前後3日間、計7日間がお彼岸です。
春分の日と秋分の日は毎年異なるため、お彼岸の日程も年ごとに変わります。2024年(令和6年)のお彼岸の日程は下記のとおりです。
春彼岸 | 3月17日(日)~3月23日(土) |
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彼岸入り | 3月17日(日) |
中日(春分の日) | 3月20日(水・祝) |
彼岸明け | 3月23日(土) |
秋彼岸 | 9月19日(木)~9月25日(水) |
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彼岸入り | 9月19日(木) |
中日(秋分の日) | 9月22日(日・祝) |
彼岸明け | 9月25日(水) |
お彼岸の初日は彼岸入り、最終日は彼岸明けと呼ばれています。お供えに関しても、供えるタイミングは彼岸入りで、下げるのは彼岸明けです。お彼岸の間は、常にお供えがある状態を保ちましょう。
お彼岸は、死後の世界である彼岸と現世である此岸が最も近くなるといわれる時期です。一般的には春分の日や秋分の日の前後に、お墓参りへ出向きご先祖様へ感謝を示します。
お彼岸は、仏教の到彼岸という教えに由来するものです。煩悩や迷いの多い現世からあの世へ至るための修行の期間とされています。
一方で、お盆はご先祖様の霊をあの世から自宅へお迎えして供養する行事です。お彼岸とは異なり、ご先祖様に来ていただくのを待ち、お供え物でもてなします。
お盆は、日本古来の祖先崇拝に由来する行事です。仏教の盂蘭盆会や、中国から伝承した儒教などの影響もあり、現代のように先祖を迎え入れる形式で行われるようになりました。
お盆は主に新暦の8月15日を中心に、8月13日から16日の4日間にわたり行われます。お彼岸とは異なり、お盆休みと称して長期休暇を取る企業が多いでしょう。
仏教では五供の教えに基づき「香・花・灯明・浄水・飲食」の5つをお供えすることが大切とされています。
お彼岸の時期はご先祖様への感謝を込めて、普段よりも盛大なお供えをするのが通例です。主に次のようなものがお供え物として選ばれます。
それぞれの品が適切な理由を解説します。
ぼた餅は春彼岸、おはぎは秋彼岸にお供えする定番のお菓子です。「ぼた餅」「おはぎ」と呼び方は異なるものの、同じお菓子を指しています。ぼた餅(=牡丹餅)は牡丹の花が咲く春の彼岸に、おはぎ(=お萩)は萩の花が咲く秋の彼岸に食べることから、それぞれ呼び名が分けられています。
魔除けの力があるとされる赤色の小豆と五穀豊穣の象徴であるお餅、そして貴重な砂糖で作られていることから、ご先祖様への感謝や家族円満の気持ちを込めたお供え物とされています。
お彼岸団子は、お団子を複数個積み上げたお彼岸のお供え物です。「故人が極楽浄土に向かう途中で、お腹が空いたときに食べられるように」という意味を込めてお供えします。
お団子は、団子粉や上新粉を丸めて作ったシンプルなものが一般的です。地域によって形や積み方に違いがあるので、お供えする際は親族に確認しておくとよいでしょう。
なお、彼岸入りに供えるお彼岸団子は「入り団子」、彼岸明けに供える団子は「明け団子」といいます。
季節の果物は、日頃からお供えしているご家庭も多い品物です。丸い形は魂を連想するといわれているので、丸い果物を選ぶとよいでしょう。
特に、リンゴ・オレンジ・メロンなどの日持ちする果物が適しています。長時間、常温で保存しても傷みにくいので、お供えのあと安心して食べることができます。
果物をお供えする際は、高杯や盛器などお供え用の器を使用しましょう。足が高くなっている器は、ご先祖様への敬意を表せます。
生前、故人が好きだった食べものや飲みものもお供え物として選ばれます。あの世との距離が特に近い期間とされるため、故人に喜んでもらえると考えられています。
ただし、お供え物にはお菓子やジュースなどを選び、お酒や肉魚などは避けましょう。仏教では、お酒や殺生を連想させるものは禁止とされています。故人が特に好んでいたのであれば、お寿司やお酒の形をしたローソクをお供えするのも一つの方法です。
伝統を重んじるご家庭では、精進料理をお供えすることもあるでしょう。ご先祖様や動物たちの霊に感謝する意味を込めて用意します。
精進料理は、煩悩の刺激を防ぐために、肉・魚介類・辛味や臭みのある野菜を使用しない料理です。野菜・穀類・豆類・海藻・果実などを使用し、一汁三菜もしくは一汁五菜の形式でお膳を用意します。
敷居が高く感じられますが、一般的な家庭料理を盛り付けても問題ありません。きんぴらごぼう・がんもどきの煮物・ずんだ餅などのおかずが定番です。
日頃からお供えするお花ですが、お彼岸の期間は大きさや華やかさを意識しましょう。特に、季節の花や故人が好きだった花をお供えするとよいとされています。
お仏壇の花立に収まらない場合は、大きい花立を別途用意してお仏壇のそばにお供えすることも可能です。
なお、バラや彼岸花など、棘や毒がある花は選ばないように気をつけましょう。殺生を連想するのはもちろん、供える際や片付ける際のケガを防ぐ目的もあります。
お彼岸はお墓へ出向きご先祖様に感謝を示す期間であるため、お墓参りをする際はマナーに気をつけましょう。
お墓へのお供え物は、お仏壇と同様に五供が基本とされています。お線香・お花・ローソク・お水・食べものの5つを意識して、いずれかに該当する品をお供えしましょう。
ただし、お供えしたお花や食べものは、お参りが終わったら持ち帰るのが基本的なマナーです。お供えしたままにしておくと、カラスなどの動物に荒らされてしまう可能性があります。また、墓石が汚れることや、近隣の方に迷惑をかける恐れもあります。
お供えの前にはお墓掃除も行い、ご先祖様が快く過ごせるように心がけましょう。
お彼岸には、お仏壇を置いている親戚などの他家へお供え物を贈る風習があります。贈り物としてお供え物を選ぶ際は、日持ちするものや小分けにしやすいものが望ましいでしょう。
贈り物・カタログギフト専門店「antina gift studio(アンティナギフトスタジオ)」では、お供え物のギフトとして次の6つをおすすめします。
それぞれの特徴やおすすめ商品を紹介します。
線香・ローソクは彼岸やお盆のお供えとして贈ることが多い品物です。「仏様はよい香りや煙を召し上がる」と仏教では考えられているため、お供え物の定番とされています。
飲食物やお花のように傷むものではないので、日持ちを気にする必要がなく贈りやすい点もメリットです。
特に、職人の手作業で作られている「櫨ろうそく GIFTBOX (2号12本)」は、燃焼が安定して美しい炎が魅力とされています。こだわりの和ローソクを贈り、祈りの気持ちを伝えてみましょう。
おせんべいやまんじゅうなどの和菓子は、日持ちしやすく個包装のものが多いことから、お供え物に選ばれやすいです。故人の好みや贈り先の家族構成に合わせて選ぶと、より喜ばれるでしょう。
どら焼き・野菜チップ・あられを詰め合わせた「東京・たまよせ / tamayose詰合せ」は、甘味と塩味をバランスよく楽しめる1品です。
「KOMETE / さしすせそ玄米せんべい」は日本全国から厳選された調味料で味付けされたおせんべいです。おいしさはもちろんのこと、体にも優しい味わいが楽しめます。
水揚げされたえびを急速冷凍して、そのままの旨みを引き出した「カルビー / かっぱえびせん匠海 2種詰合せ33枚」は、小さなお子様から年配の方まで幅広い世代に喜ばれるでしょう。
お彼岸のお供えとして洋菓子を贈るなら、日持ちする焼き菓子がおすすめです。お子様や若い方がいるご家庭に喜ばれるでしょう。
ひと口サイズのカラフルなフィナンシェやマドレーヌを楽しめる「銀座京橋 レ ロジェ エギュスキロール / 銀座プチガトー」は、見た目も楽しめるギフトボックスです。
土産品の定番である「ヨックモック / ギフトセットB」は、老舗の味を楽しめるアソートセットです。優しい甘さと香ばしさは、家庭で作られたような温かみを感じられます。
フォーマルな場面では、「パティスリー キハチ / 焼菓子ギフト 8種15個入」が重宝します。重厚感のあるバラエティ豊かな焼き菓子は、パティシエの技が光ります。
自宅のお仏壇に供えるのと同様に、お花の贈り物も喜ばれるでしょう。ギフトに選ぶなら、長期間にわたって瑞々しい美しさを保つプリザーブドフラワーなどに人気があります。
フラワーギフトに迷っているなら「antina×アトリエみちくさ / プリザーブドフラワーお供花ピンク系(S)」「antina×アトリエみちくさ / プリザーブドフラワーお供花イエロー系(M)」はいかがでしょうか。優しい色合いのお花が、お仏壇を明るく彩ります。
実用的なものも贈りたいと考える方は「櫨ろうそく GIFTBOX・プリザーブドフラワーお供花 ブルー(M) セット」もおすすめです。こだわりの和ローソクとセットで贈ることができます。
贈り先にとって本当に必要なものを選んでほしいという気持ちを込めて、カタログギフトを贈る方も増えています。
「ベストコレクション <Dahlia(ダリア)>」は、グルメやインテリア、ファッションアイテムなどを幅広く掲載している総合カタログです。
おいしい食事を味わっていただくなら「dancyu(ダンチュウ) グルメギフトカタログ <CA>」「日本のおいしい食べ物 <蓮(はす)>」も喜ばれるでしょう。伝統の味や自然の恵みのほか、機能的なキッチングッズも取り扱っています。
品物の代わりに香典と呼ばれる現金を包む場合もあります。品物とあわせて、現金を贈る方も少なくありません。
香典とは、故人の霊前にお供えする金銭のことです。お香やお花の代わりとして渡す風習があります。
香典をお供えとして贈っても問題ないかどうかは、地域や家柄によって異なります。「自由に使ってほしい」という気持ちから現金を贈りたいと考えている方は、近親者や周囲の方にまず確認しましょう。
他家へのお供え物がわかったところで、金額の相場や包装の仕方なども把握しておきましょう。ここでは、他家にお供えを贈るときのマナーを解説します。
お彼岸に他家へ贈るお供えの金額は、3,000〜5,000円程度が相場とされています。
なお、状況に応じて変動するので、さまざまなパターンがあると覚えておきましょう。状況ごとの相場は、次のとおりです。
一般的なお供えの相場 | 3,000〜5,000円程度 |
お供えと現金(香典)を一緒に贈る場合 | 総額が5,000円に収まる程度 |
生前よくお世話になった方にお供えする場合 | 5,000〜10,000円程度 |
初彼岸を迎えるご家庭に贈る場合 | 3,000〜5,000円程度 |
彼岸法要を迎えるご家庭に贈る場合 | 10,000〜30,000円程度の現金(香典) |
お供えと一緒に現金(香典)を贈る場合は、品物2,000円と現金3,000円を組み合わせるなどして、総額5,000円程度に収めましょう。
生前お世話になった方へのお供えの相場はやや上がりますが、高額すぎても気を遣わせてしまうため、相場の範囲内に収めることがマナーです。
また、初彼岸とは故人が亡くなってから初めて迎えるお彼岸を指します。通常の相場と同様でよいものの、自宅に僧侶を招いて法要を行うご家庭に対しては10,000〜30,000円程度の現金(香典)を包むことが通例です。
現金(香典)はそのままお渡しせず、香典袋や不祝儀袋と呼ばれる水引付きの封筒に包みましょう。
香典袋や不祝儀袋とは、黒白または双銀結び切りの水引がついた袋です。黄白の水引を用いる地域も一部存在します。
香典袋は中袋と外包みに分かれていることが一般的です。中袋には金額や連絡先、外袋には表書きや贈り主の名前を記入します。
中袋の表面には金額を、裏面左下には住所・氏名を書きましょう。中袋がない香典袋であれば、外包みの裏側に直接記入しても問題ありません。
外袋は上部中央に「御仏前」「御佛前」「御供物料」などの表書きを書き、用途を明らかにします。水引の下には、贈る側のフルネームを記入しましょう。
お札の入れ方は、中包みを裏にして開けた際に、肖像画が描いてある方が表、肖像画が下にくるよう入れます。複数枚包む場合は、向きをすべて揃えましょう。
お彼岸に限りませんが、お供えを贈る際は品物に掛け紙をかけることがマナーとされています。
掛け紙とは、水引のみが印刷された包装紙のことです。のしと呼ばれることもありますが、正しくは掛け紙といいます。のし(のし紙)は結婚式などのお祝いごとに用いられるものです。お供えや香典返しなど、弔事の際には掛け紙を使用します。
お供えの掛け紙は、白黒か双銀結び切りの水引を選びましょう。表書きは、「御仏前」「御佛前」「御供」と書きます。
水引の下には、贈る側のフルネームを記入します。連名の場合は、右側から年齢や役職順に記入することが一般的です。夫婦で贈る場合は、右側に夫のフルネームを書き、左側に妻の下の名前のみ記入しましょう。
なお、お供えは包装紙の外側に掛け紙をかける外掛けがよいとされています。包みを開けずにお仏壇にお供えするご家庭が多いので、贈り主を明確にするために外掛けを選びましょう。
お彼岸で多忙なご家庭も多いので、他家にお供え物を持参する際は配慮が必要です。お供えを持参するときに気を付けたいマナーを解説します。
他家にお供え物を贈る場合は、お彼岸の期間中に持参しましょう。
持参する際は、訪問する日時を事前に連絡しておくことがマナーです。突然の訪問は驚かせてしまうので、可能な限り早めに連絡を入れるとよいでしょう。
お彼岸期間の訪問が難しい場合は、お彼岸より前に持参します。事前にお渡ししておけば、お彼岸期間にお供えしてもらえるでしょう。事前に贈る場合は、お供え物の日持ちなどをよく確認しておくと安心です。
お供えを渡すときは、紙袋から中身だけを出して「御仏前にお供えください」などのひと言添えてお渡しします。このとき、相手から表書きが読めるよう、掛け紙の向きに注意しましょう。
お彼岸用の特別な挨拶はないので、通常のお参りと同様の挨拶で問題ありません。
遠方に住んでいる方や多忙な方は、お彼岸中の訪問が難しく郵送を検討している場合もあるでしょう。ここでは、他家にお供え物を郵送するときのマナーを紹介します。
訪問する際と同様に、お供えを郵送する際も連絡を入れておきましょう。お彼岸はお墓参りや他家への訪問で不在にしている方が多いので、連絡をしておかないと受け取りがスムーズにいかない可能性があります。
郵送した旨を伝える際は、配達日時も知らせておくと親切です。発送前に都合のよい日時を聞いておくと、よりスムーズに手続きできるでしょう。
お供え物に現金(香典)を添える場合は、必ず現金書留を利用しましょう。現金を一般の封筒や郵便で送ることは、法律で禁止されています。
現金書留で送る際も、手渡しと同様に表書きや名前などを記入した香典袋で包みましょう。香典袋は、現金書留用の封筒に入れて発送します。
お供え物に手紙を添える場合は、信書便を利用しましょう。手紙は信書にあたるので、宅配便で送ると法律違反になります。
信書便とは、ハガキや手紙などの信書を送達するサービスです。郵便局はもちろん、民間事業者でも信書便を取り扱っているので、手紙も同封する際には信書便を利用しましょう。
お彼岸中はお供えをいただく機会も多いでしょう。お返しはするべきなのか、どのようなお返しが望ましいか解説します。
お彼岸のお供えをいただいた際、お返しは基本的に不要です。香典以外のお供えを用意するのは、お返しの負担を作らないようにという先方の配慮であるため、お返しする必要はありません。
ただし、地域や家柄の風習によってはお返しが必要とされるケースもあります。念のため、近親者や近隣の方に確認しておくと安心です。
お返しをするなら、香典返しと同様の考えに基づいて用意します。金額はお供え物の1/3から半分程度に相当する品物を、次のいずれかのタイミングで渡しましょう。
お供え物のお返しには、あとに残らない消えものがおすすめです。消えものは「悲しみを洗い流す」「故人を偲びながらいただく」という意味を込めて贈れるでしょう。
具体的には、海苔・お茶・洗剤・カタログギフトなどがよいとされています。どのご家庭でも使うものであり、いくつあっても困りません。
海苔・お茶・洗剤などの品物を贈る場合は、こだわりが感じられる1品を選びましょう。高級感がある品物は、自分ではなかなか購入しないため喜ばれやすいです。
カタログギフトを贈るなら、仏事の返礼にふさわしいものを選びましょう。旬の食材やブランド雑貨などを幅広く掲載している総合カタログなら、贈り先の家族構成や年代を問わず喜ばれます。
お彼岸のお供え物は、彼岸入りのタイミングでお供えしましょう。2024年は3月17日と9月19日が彼岸入りです。定番のお供え物であるぼた餅やおはぎ、お彼岸団子、お花などをお供えし、ご先祖様に感謝を伝えましょう。
他家にお供えを贈るなら、五供に基づいて選ぶとよいでしょう。お下がりとしていただくことも考慮し、ご家族が喜ばれるものを選ぶと気遣いを示せます。
お供え物のお返しはマストではないものの、今後のお付き合いも考慮して贈る方も多いでしょう。お返しにお悩みの方は、antina gift studioのご利用がおすすめです。
お返しにふさわしいカタログギフトや贈り物を多数取り揃えていることはもちろん、ラッピングや掛け紙も無料でご利用できます。ギフト選びにお困りの際はギフトアドバイザーがお手伝いいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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